| 不眠症 |
最近なかなか寝つけないのですが病気ですか?
入眠に30分〜1時間以上かかり、本人がそれを苦痛であると感じている場合は入眠障害という脳の病気と考えます。その他に中途覚醒(少なくとも夜間に3回以上目覚めてしまう)、熟睡障害(眠りが浅い)や早朝覚醒(通常の起床時間の2時間以上前に目が覚めてしまう)などがあります。 |
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いくつくらいの人がその病気になりやすいのですか?
どの年代でも起こり得ますが、年齢が高くなる程頻度が高くなります。典型的には20〜30才代に始まり、中年以降から急激に増え、40〜50才代でピークを示します。男性より女性に多いです。日本では5人に1人が不眠症だという調査結果が出ています。
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よくある不眠症の方の症状を教えて下さい。
夜間寝室に入ると、今日も眠れないのではないかと不安になり、焦りと緊張でますます眠れなくなります。そして、寝具の具合や時計の音などにいらだったりします。ところが、旅行や仕事で自宅以外のところで休むと意外とぐっすり眠れることもあります。本人の苦痛は強く、疲労感のために作業効率を損ない、昼間の活動力低下や気分の落ち込みや漠然とした不安感に悩まされることもよくあります。
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どうしたら良いのですか?
不眠はうつ病の初期症状や「むずむず脚症候群」などでも生じるため適確な診断が必要です。まずは専門医を受診することが大切です。不眠症の場合は、症状を緩和するために睡眠薬(多くはベンソジアゼピン系)が必要になります。これは薬局では市販されておらず、医師のみが処方できる薬です。昔の睡眠薬(バルビツール系)は脳全体に強く作用して、かなり直接的に神経の働きを抑えるので、大きな睡眠効果が得られましたが、その一方で効果を持続させるには薬の増量が必要となり、「耐性」も生じやすく飲みすぎると呼吸が止まる危険もありました。このため昔から睡眠薬は怖い薬だから飲んではいけないとのレッテルを貼られてきました。しかし、現在の睡眠薬(多くはベンソジアゼピン系)は、体の信号をキャッチする受容体という部位に直接作用して、不安や緊張などを緩和するため、耐性もほとんどなく安全な薬です。とはいっても、症状がなくなってから長期に服用を続けるとやめにくくなりますので、落ち着いてきたら減量・中止について主治医と相談するのがよいでしょう。また、量が多すぎたり、アルコールと併用したりすると、服用した後の記憶がなくなることがあるので、注意を要します。
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他に気をつけることがありますか?
「睡眠障害対処12の指針が」厚生労働省・精神神経疾患研究で報告されていますので、ここでご紹介します。1)睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分 ・睡眠の長い人、短い人、季節でも変化、8時間にこだわらない ・歳をとると必要な睡眠時間は短くなる 2)刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法 ・就床前4時間のカフェイン 摂取、就床前1時間の喫煙は避ける ・軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニング 3)眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない ・眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝つきを悪くする 4)同じ時刻に毎日起床 ・早寝早起きでなく、早起きが早寝に通じる ・日曜に遅くまで床で過ごすと、月曜の朝がつらくなる 5)光の利用でよい睡眠 ・目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン ・夜は明るすぎない照明を 6)規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣 ・朝食は心と体の目覚めに重要、夜食はごく軽く ・運動習慣は熟睡を促進 7)昼寝をするなら、15時前の20〜30分 ・昼寝はかえってぼんやりのもと ・夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響 8)眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに ・寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る 9)睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意 ・ 背景に睡眠の病気、専門治療が必要 10)十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に ・長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医に相談 ・車の運転に注意 11)睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと ・睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となる 12)睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全 ・一定時刻に服用し就床 ・アルコールとの併用をしない 厚生労働省 精神・神経疾患研究委託費 「睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班」 平成13年度研究報告書より |
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